こっそり読書&ダイエット記録ブログ

読んだ本を忘れないように記録します。 目指そう!年間100冊 そしてレコーディングダイエット!(2008年より)

38「日本人数のしきたり」朝倉晴武

とても売れているのだそうな。
日本に古くからつたわるそのしきたりには色々と意味がある。
神社ではなぜ二礼二拍手一礼なのかとかお盆がどうして地方によって月が違うのかとか。
雑学で勉強になる一冊。

37「ひねくれ一茶」田辺聖子

一茶のことは有名な句をいくつか知っているだけで、どういう人生を送ったか全く知らなかった。

一茶が家族との遺産に固執したりしたことや、3度の結婚、そして何度も子どもを亡くしたことなどを知り、驚いた。

けれど、そういう人生だったからこそ、あの人間味あふれる俳句が詠めたのであろう。

他の俳諧人との連句のシーンが何度も出てくるのだけど、目に浮かぶように描かれていて、読むこちら側も参加しているかのよう。
まさに田辺聖子の金字塔とよばれる小説であることに間違いない。

36「卵の緒」瀬尾まいこ

僕は捨て子だ。子どもはみんなそういうことを言いたがるものらしいけど、僕の場合は本当にそうだから深刻なのだ

というショッキングな内容から始まるこの書き出し。

出生を疑う僕は母さんにへその緒を見せてくれとせがむ。
桐の箱を開けてみると、へその緒ではなく、卵の殻が入っていて「卵で産んだの」と豪語する母さん。



もうひとつ、「7’s blood」という小説も入っているのだけど、こちらは血のつながりがあるからこその別れが描かれていて、こっちもすごくいい。

著者は父親がいない家庭で育ち、家庭というものに憧れていたのだそうな。(あとがきより)

そこら中にいろんな関係が転がっていて、誰かと繋がる機会が度々ある。それは幸せなことだ




家族に形や証は必要ない。色々な形があってよいのだと思う。
繋がり方さえ間違えなければ。そんなことに気づかせてくれる心温まる小説だ。

35「天切り松闇がたり」第二巻 浅田次郎

目細の安吉に仕えた、今は老人の天切り松が留置場で語る闇がたり。
第二巻には清水の次郎長の子分、小政も登場した。

登場する義賊たちが本当にかっこいい。
痛快でいて、ちょっとほろっとして、第三巻も読まなきゃという気にさせられる。

34「その日のまえに」重松清

娘が読書感想文用に買った本をなかなか読まないので私が先に読んでしまった^^;
7編入っているのだけど、すべて愛する人の死が描かれていてテーマは暗く重い。

「その日のまえに」のその日とは「死を迎える日」ということ。

痴呆になり施設に入り、もう自分をコントロールできない90歳のおばああさんはまだ死ねない。

かたや若くてまだやり残していることがたくさんあるというのに、スキルス性のがんで死を宣告される和美。

いったい神様はどういう基準でその人の「その日」を決めるのか?

最後に看護士の山本さんが
自分の生きていた意味や死んでいく意味についてどんなに考えても答えは出ない。死んでいく人にとっても、後に残される人にとっても考えることが答えなのだと言う。

結局答えの出ないことを考える、そこが重要なのだ。

単に悲しい話で終わるのではなく、生とは?死の意味も考えさせてくれる哲学に通じる一冊だった。

33「女たちのジハード」篠田節子

ブックオフでなんとなく手にとったら、
浅田次郎が「鉄道員」で直木賞を取った時に同じく受賞したのがこの作品だったということを知り、100円で購入。

女性5人が出てくる。
10年前の作品なので設定がちょっと古臭い感はあるのだけど、
何年経とうが女性のタイプというのはそう変わらない。

男性に依存しないと生きていけない紀子、条件のよい結婚に策略をめぐらすリサ、自分の城をもつことで自分の居場所を作ろうとする康子、
得意の英語で自分の人生を切り開いていこうとする沙織、有能なOKなのに会社から退職に追い込まれたみどり。

それぞれが悩みながら人生で選択をしていくその姿がせつなくも面白い。
それぞれの生き様がうまくいきすぎている気もしたけど、読後感は爽やかだった。

32「幻夜」東野圭吾

「白夜行」の続編とも言われている「幻夜」を読んだ。
阪神大震災で衝動的に殺人を犯してしまった雅也。そしてその殺人を目撃した美冬。美冬は雅也をあやつり、企業家としてのしあがっていく。
美冬の正体とは?

「白夜行」ではいっさい二人が交わるシーンがなかったし、気持ちを語ることがなく、読者にゆだねられていたのだけど、この「幻夜」では雅也側から語られているぶん、読後感の重さはない。

魔性の女美冬にとらわれ、自滅していく雅也。
東野圭吾の作品を全部読んだわけではないから言い切れないけれど、
女のために人生を狂わされていくという内容のものが他の作品にも多いような気がするのだけど・・・

もしかしたら男ってそういう願望があるのかも?^^;

とにかくこの夏の暑さを忘れたいなら東野圭吾はおすすめ。
分厚いのにぐいぐいと読ませる一冊だ。

随分前に読まれていたTompeiさんの記事にTBします。

31「居眠り磐音江戸双紙陽炎ノ辻」佐伯泰英

NHKでドラマ化されて面白かったので読んだ一冊。
TVで先に観てしまうと、どうしてもそのイメージで読んでしまうのがいいのか、悪いのか?

TVの方が内容的にはしょっている分、簡潔でわかりやすいと思ったが両国橋での剣の戦いは映像よりも文章で読むほうが断然美しく良いと思った。

その姿勢で二人は時間をとめた。
木枯らしが吹きさ荒び、雪が舞った。
大川の上流から櫓の音が聞こえてきた。
寒さを凌ぐ船頭の舟歌が聞こえてきた。
木枯らしが吹き上げて、ふいに止まった。
     :
磐音の腰がわずかに沈んで、包平が夜の虚空に円弧を描いた。

30「不敵雑記たしなみなし」佐藤愛子

久しぶりに佐藤愛子のエッセイを読んだ。
本当にいつ読んでも面白い。

この方が世の中の色々なことに怒っているのをみると、胸がすっとしてよくぞ言ってくれたという気分になる。
そんな愛子さんでも、最近はあまりにひどい出来事が多すぎて
あきれて物が言えないことも多いそうだ。

いつまでもお元気で怒り続けてほしい。

29「吉原手引草」松井今朝子

これまた桜桃さんにお借りした一冊。
そしてTompeiさんのところでも紹介されていた一冊。
さすが、直木賞をとっただけはある作品で、分厚いものの読みやすくて1日で読めた。
なぜ、吉原一を誇った花魁葛城は忽然と姿を消したのか?17人の登場人物によって明らかになっていくというストーりー。

ふっとこの小説形式は芥川龍之介の「藪の中」みたいな手法だなぁと・・・


先日、吉原界隈を散策したからこそ、この小説に出てくる登場人物が興味深く身近に感じられた。

葛城がどうして花魁になったかという真相も明らかにはなっていくが、
いまひとつその悲しみや悲惨さまでは伝わってこない。

それはやはり第三者に語らせているせいなのかもしれないと思った。

とはいえ、江戸の勉強にはもってこいの一冊だった。

28「憑神」浅田次郎

桜桃さんからお借りした1冊。

ツキに見放された別所彦四郎。小さな祠を拝んだところから神に憑かれるが、その神とは貧乏神やら、疫病神やら・・・
憑いてほしくない神であった。

テンポよくとても読みやすい。
神々を始め、登場人物が個性的で憎めなくて楽しい。
映画化されるのもわかる気がした。

真面目で義を重んじて、読んでいて歯がゆいくらいの主人公なのだけれど、真の武士道には神もかなわない。

現代ならなおさら生きにくい人だよな〜、彦四郎さん。