こっそり読書&ダイエット記録ブログ

読んだ本を忘れないように記録します。 目指そう!年間100冊 そしてレコーディングダイエット!(2008年より)

21「涙のち笑顔」布川敏和・かおり

読みたいと思っていたら友人に貸してもらった一冊。

いつも明るいイメージの元シブがき隊のふっくんにこんなつらい時期があったなんてびっくり・・・

次女花音ちゃんは「頭蓋底奇形腫」といわれる難病をもって生まれ何度も手術をする。その間の家族の結束、そして花音ちゃんが良くなったころ、今度はふっくんがご両親の死をきっかけに欝病になってしまう。

本ではふっくんと奥さんのかおりさんが交互に語られる形式となっていて、それぞれの思いが伝わってきて、何度も泣けてしまった。
なんていい家族なんだろう。

赤ちゃんが泣き叫んでうるさいからと絞め殺す親は読んでほしい。
子供が元気に泣くことがどんなに健康でありがたいことなのか。



20「りんごは赤じゃないー正しいプライドの育て方」山本美芽

桜桃さんのところで知って読みたいと思った一冊。
「どんな子でも一生懸命磨いてあげるとダイヤのように光り始める」がモットーのカリスマ教師、太田恵美子の授業の記録。

こんなすばらしい教師がいたなんて・・・
専業主婦としてもしこの人が幸せな人生を送っていたとしたら・・・
この人は教師にはならなかっただろう。皮肉なものだ。

2人の子供を育てるために教師になる、それも夫のもとを家出して1年で教員試験を受け教師になる。ものすごい努力の人である。


自分を認めてもらえなかったことのつらさを知っているからこそ、教師になってからは子供たち一人一人の本質を見てじっくりと向かい合う。

どんなワルの子でも太田先生の話はちゃんと聞いたという。

美術の授業を通して自分の生き方まで教えてくれる教師の姿、それは教師だけではなく、親としてどう子供に接するべきかも学ぶことが多い。

教師と子供を持つ親にぜひ読んでもらいたい一冊。




19「天切り松闇がたり第一巻闇の花道」浅田次郎

浅田次郎の作品を読むのは「鉄道員」以来。
夜更けの留置場で不思議な老人が夜盗の声音「闇がたり」で、昔のことを語って聞かせる。

その昔老人は盗賊だった。盗賊とはいえ、義賊で貧しい人には救いの手をさしのべる「目細の安吉」一家の子分。

江戸っ子の粋と義理と人情が織り成す話にすかっとしたり、ほろりとさせられる。


今の無差別な犯罪者たちにも読んでほしい作品だ。

18「隠し剣秋風抄」藤沢周平

9つ入った時代小説。
どの作品も底に流れるものは男と女の純愛。
中でも「偏屈剣蟇ノ舌」と映画「武士の一分」の原作となった「盲目剣谺返し」のラストは読んでいて涙が出てしまった。

どの小説でも隠し剣で対戦する緊迫する場面を想像するのも楽しく時代劇をあまり好きじゃない人にも飽きずに読めると思う。

17「斜陽」太宰治

今度太宰治「斜陽」を書いたという宿に泊まる機会があるので、久しぶりに読み直した。
昔読んだときとまったく違う印象を受けたのは私が歳をとったせいだろう^^;

戦後没落した貴族一家を描いた作品。
元貴族のかずこは革命を起こす。
革命というのは不良である上原の子をみごもり、古い道徳と争い太陽のように生きるということ。

太宰がモデルであろう上原は退廃的な生活を送っており、どうしようもない男なのだが、女はこういう男に弱い。
読んでいても惹かれるものがある。

久しぶりに読んでみると本当に日本語が美しく、読んでいて気持ちよかった。

朝、食堂でスウプを一さじ、すっと吸ってお母さまが、
「あ」
 と幽《かす》かな叫び声をお挙げになった。
「髪の毛?」
 スウプに何か、イヤなものでも入っていたのかしら、と思った。
「いいえ」
 お母さまは、何事も無かったように、またひらりと一さじ、スウプをお口に流し込み、すましてお顔を横に向け、お勝手の窓の、満開の山桜に視線を送り、そうしてお顔を横に向けたまま、またひらりと一さじ、スウプを小さなお唇のあいだに滑り込ませた。


まるで情景が目に浮かぶような・・・間違いなく名作。